京都へ

昨年から受講しているかわら技術学院の短期過程「瓦焼成科」。
昨日は京都へ研修の旅に行ってきました。

最初に訪れたのは京瓦の浅田製瓦さん

しぶい薪ストーブを囲んで三代目の浅田さんのお話を聞かせていただきました。

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今では2件のみとなってしまった京瓦の窯元。
時代とは逆行するモノつくりでこれまでやってこられ、
それはこれからも変えるつもりは無いそうです。

その熱心な話から京瓦への自信と誇りが伺えました。
私たちに欠けているものは…色々と考えさせられました。

その後、工場内を見学。

ズラリと並ぶ木型の数々。
今でもこれらの木型を使って製作されているそうです。

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別棟では90歳近くにして今だ現役の2代目の浅田さんの
手作りの様子を見ることが出来ました。

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「これくらいは2,3年すればすぐに出来るようになりますわ」
と簡単に言われましたが…、

何十年もひたすら土と向き合い培ってきた技。
でもそれをひけらかすことなく黙々と作業する姿に…。
その目、その手で土を操る姿はまさに匠そのものでした。

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さらに別棟で、1300年前の貴重な瓦に触れることが出来ました。
普通なら資料館などでガラスケースに入れられるような代物です!

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太古の職人さんも、1300年後の瓦屋さんたちに間近に触れられる
とは思ってもいなかったでしょう。
太古の職人の仕事、瓦の歴史の長さに触れ、
絶対無くしてはいけない屋根材であることを改めて実感しました。

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さらにさらに別棟では、こちらのHP上で何度か拝見した事のある
ランプシェードや鬼瓦などを直に見ることが出来ました。
実物は間接的に見るのとは違い、仕事の細やかさがよく分かります。

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他にも沢山のものを見せていただき、同じ瓦製造業として
勉強になることばかりで、貴重な経験をさせていただきました。

つづく…。

コメント

  1. 瓦廊 より:

    Unknown
    >川淵さん

    京都ではもう土は取れないそうですね…。
    今は三州の土のみではないそうです。
    いろんな面で土の苦労話も伺いました。
    地元で土が取れるということは私たちにとっての強みであることも実感しました。

    >佐十郎さん

    こちらの工場をみて、昔の淡路の瓦屋も皆こうだったのかなぁと思いました(僕は知らない時代ですが…)。

    時代のニーズに合ったモノつくりは当然必要不可欠だと思います。
    でも淡路の瓦は工業製品に特化しすぎて文化財級の仕事には使われないという話を聞いたことがあります。
    難しい問題ですが、上手く二極化できると良いのでしょうか。
    淡路瓦全体の価値、ブランドとしてもっと上げていくには原点回帰も選択肢の一つなのかなぁと考えさせられました。

  2. 佐十郎 より:

    Unknown
    まさに瓦の原点の素直な一番技法の瓦ですね
    今の時代、どうしても機械製造に頼りがちになりますが・・・〔弊社は〕
    もう一度こうのような、瓦の原点に戻り視点を変えれば、古き良き物が何かを伝えてくれるような感じですね・・・
    こうしてまさに職人技の瓦となれば・・・
    瓦の価値感が新鮮に貴重なものとなる気がします。

    これが本当の瓦のブランドなのかもしれませんね。

  3. 川淵 より:

    こんばんわ。
    僕も以前(6~7年前)、浅田さんの工場を見学させてもらったことがあります。瓦造りの技術、プライド、向上心・・・、色々と話を聞かせともらい、勉強になりました。
    そこで、ランプシェードを初めて見たときは、驚きでした。「路盤の作り方と一緒やで」と軽く言われたのも驚きでした。
    ただ、土は三州の土を使っていると言うことを聞き、少し残念な気がしました・・・。

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