和瓦の町並みが少なくなってきていると言われている昨今ですが、 そんな町並みを残して行こうと、地域住民の方々が協力し合っている 所は全国でも多数あります。
先日、淡路島の隣、卯建で有名な徳島県脇町へ行ってきました。
卯建とは隣家との境界に取り付けられた土造りで屋根のついた小さい壁のことで 本来は隣家からの火事が燃え移るのを防ぐための防災壁として造られたのですが 後には装飾的な意味の方が大きくなり、自分の財力をアピールする指標として、 競って立派な卯建がつけられるようになったそうです。
「うだつがあがらない」の語源であるのは有名な話ですね。
今では民家ではあまり見られない鬼面瓦がたくさんすえられています。 その顔の表情も様々で、鬼瓦屋の私にとっては非常に勉強になりました。 また、メインストリートは建物が隣接しているにもかかわらずなにか スッキリしているなぁ、と思ったら電信柱がないんです。 電線のない町に落ち着きと風格を感じました。
いぶし瓦、格子造り、漆喰壁、日本にいながら和に囲まれることが 少なくなってしまった現在ですが、たまにはこんな町並みを訪れ本来の 日本の姿を感じてみるのもいいものです。
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