家紋 丸なし五三の桐

丸なし五三の桐

今日は桐紋について。

桐の葉と花を形象化したものです。
桐の種類は多いのですが、その中の白桐と言われるものが紋章になりました。
聖王の出現を待ってあらわれる端鳥鳳凰のとまる嘉木
といわれ端祥的意義(縁起が良い)に基づく。

丸に五七の桐

平安・鎌倉時代、桐・竹・鳳凰一組の模様が天皇のみに用いられ、
黄櫨染(こうろぜん)の袍に織り込まれていたのが、
のちに桐だけが取り出され、公的な天皇の象徴となった。

桐紋を下賜された人物で、足利尊氏・豊臣秀吉は特に有名。
また、三好義長・松永久秀・上杉謙信らは
将軍足利義輝から戦功の賞として与えられ、
織田信長・細川藤孝は足利義昭から与えられた。

明治以降、誰でもがつけられる通紋と化してしまったため
使用姓氏数は多いとのことです。

参考文献:日本紋章大図鑑

以前のお仕事。
五七の桐の紋入り鬼瓦。

桐の紋は、皇室をはじめ武将・大名など、多くの人々に
愛用された由緒ある紋です。
中でも有名な愛用者は豊臣秀吉。
秀吉の治世には、豪放雄渾な太閤桐に代表される桐紋が、
服飾調度品から建築彫刻に至るまで、
ほぼあらゆるものに用いられるという、桐ブームが起こり、
秀吉は保護のために禁令も出したそうです。

また、ポルトガル人が秀吉宛の文書に桐紋をつけるなど
そのブームの影響は海外にも及んでいたと言います。

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